37_top

そもそも「リフォーム」とは?

1473419925980774abdeaa

リフォームとは、長年住んで劣化した住まいや、購入した中古住宅を住める状態に復元するといった、主に「改修作業」を指す言葉です。

リフォームの範囲に関しては、壁紙クロスの張替えや外壁の塗装などのまだ気軽に行える工事を指す場合もあれば、屋根全体の交換や大型設備の取り換えなどのような大掛かりな工事を指すこともあり、線引きはあいまいです。

リフォームの代表的なものとしては、壁紙クロスの張替え、雨漏りの修繕や、キッチンやユニットバスの交換、フローリングなど床材の張替えなどが挙げられます。一軒家の住宅だけでなく、賃貸マンションや賃貸アパートなどでもリフォームは行われ、退去時の修繕などをリフォームと呼ぶ場合もあります。

また、地震など災害が多い日本においては、耐震強度の補強などもリフォーム案件として多く行われています。

リフォームの特徴と注意点

■ 特徴

リフォームの特徴は、住宅の資産価値は増やすことなく、あくまでも元の状態の資産価値を復元するというところです。取扱業者などによってもリフォームの範囲は異なりますので一概には言えませんが、概ねこのように捉えておけば問題ないでしょう。

リフォームは住まいの一部だけを工事するため、長期間大掛かりの工事をするリノベーションや建て替えと違い、仮住まいや引越しをする必要がありません。
そのため、費用を考えるときは、純粋な工事費用だけで見積もることができます。

リノベーションと比べ、小さい規模の工事を指すリフォームですが、工事をした部分に関して言えば、見た目は新築同様になります。家全体の老朽化というよりは部分的な改修が必要だという場合にリフォームを選択するのが得策です。

■ 注意点

注意点①:希望工事はリフォームの範囲ですか?

よくあるパターンとして、家族が増えた際のケースが挙げられます。

家族が増えたことで部屋の数を増やしたいという依頼は多くあるようですが、部屋を増やすという大掛かりな作業はリノベーションの範囲の工事となります。リフォームの範囲で考えていると、予想を大きく上回る金額が必要になってきます。

そのため、事前にリフォームで対応できる範囲はしっかりと押さえておくようにしましょう。

16124244307140174f883f0

注意点②:リフォームにおける耐震工事

日本は地震の多い国ですので、家の強度に関する工事はリフォーム・リノベーション・建て替えに関わらず多く行われています。

リフォームは一部のみを改修するため、特定の場所や機能に関しては新築状態を取り戻すものの、家自体の強度を考えれば工事前と変わらないという点に注意しましょう。

それに関連して、家自体の強度の強化をリフォームで行う場合には、リノベーションや建て替えの場合よりも割高になってしまうことがあります。

このような耐震強度の強化などの工事では、業者間でも大きな工事費用の開きが生まれる部分でもありますので、できる限り複数の業者から見積もりをとって、比較検討をするようにしてください。

そうすることで、大きな失敗をすることなく予算面でも満足のいくリフォームを行うことができるでしょう。

リフォームのメリットとデメリット

1612433720781496545860f

■ メリット

リフォームの最大のメリットは、住み慣れた家をそのままにすることができるということです。

一軒家の場合、リフォームが必要になるほど老朽化しているのは、一般的に長い期間住み慣れた家であることがほとんどです。

この場合、建て替えやリノベーションなどの大掛かりな工事をしてしまうと、今まで住み慣れていて愛着のある家の雰囲気はまったくといっていいほどなくなってしまいますので、出来る限り今までの家の雰囲気を残したいのであればリフォームをするのがおすすめです。

一部だけを新しくするため、家全体の住み心地は変わりませんし、愛着のある家の雰囲気もそのままにすることができるでしょう。

また、工事期間が短く予算も安いため、早急にデザインや機能の改善をしたいという場合にも大きなメリットになります。

例えば、お風呂のタイルが剥がれていたり、水はけが悪くてカビが生えてしまったりしている場合などは、そのまま放置しておくと、より老朽化のスピードを早めてしまいます。
このような場合は一刻も早く改修をしたいので、工期が長くかかるリノベーションや建て替えよりはリフォームを選択するのがいいでしょう。

これは工事期間が短いということにも関連しますが、リフォームは一部分を改修する工事がほとんどであるため、仮住まいを借りる必要がないという点もいいところです。

■ デメリット

しかし、この「一部分を改修する」という特徴は、リフォームのデメリットとも言えます。

一部を改修するということは、逆にいえば間取りの変更などの大掛かりなデザインの変更ができないということだからです。

あくまでも新築のときの状態を取り戻すことを目的として行われるため、当初のデザインの変更は原則としてできないことが、リフォームのデメリットといえるでしょう。

例えば、先に挙げた家族が増えたりして部屋の数が足りなくなってしまった場合や、子供の成長にともなって子供部屋を新たに作る場合などはリフォームでは対応できません。この場合は、リノベーションの範疇になります。

内装や外装に限らず、表面的な改修についてはリフォームで十分対応できますが、家の基礎部分や内部構造自体を強化するという工事をリフォームという範囲でやってしまうと、リノベーションや建て替えよりも劇的な変化は見られないのに、費用は高くついてしまうといったようなことが起こり得るということは特に注意しておきましょう。

リフォームの流れ

1612421938118639087377

リフォームをしたいと決めてからもいくつかのステップがあります。大きい工事の場合には2~3ヶ月かかることもありますので、リフォームの依頼はゆとりを持ったスケジュールで行いましょう。

大まかなリフォームの流れは次のようになります。

①リフォームしたい場所、内容を整理

②リフォーム会社を探す、選ぶ

③現地調査、打ち合わせ

④見積り書の比較検討~契約

⑤工事開始~完了

リフォームの代金を支払うタイミングや、見積り書の書き方は依頼する会社によって異なります。気になる点があれば事前に確認するようにしましょう。

リフォームにかかる費用相場

■ 水まわりのリフォーム

水まわりのリフォームを行う場合の費用の相場は、50万円~150万円程度です。水まわりの中でもキッチンやお風呂場が特に高く、100万円~150万円が相場になっています。

逆に、トイレや洗面台に関しては100万円以上かかることは稀で、50万円以下に収まることが多いです。ただし、キッチンに関しては、利用者目線でさまざまな機能を追加していくと、ひとつひとつの機能の設置が高いために200万円を超える場合もあります。

(参考)費用相場

施工内容 リフォームの費用相場
キッチン交換 50~100万円
お風呂・ユニットバス交換 60~120万円
トイレ交換 15~30万円
洗面台交換 10~25万円

■ 内装のリフォーム

フローリングや壁紙などの内装関連のリフォーム費用の相場は60万円程度です。

壁紙よりもフローリングの方が一般的には高くつきますが、それでも60万円を超えることはほとんどなく、素材を重視してもこの価格帯で満足したものを作ることができるでしょう。

洋室から和室へのリフォームやその逆、間仕切りの設置なども同様の価格帯でできます。

(参考)費用相場

施工内容 リフォームの費用相場
壁紙・クロス張り替え 5~10万円
床の張り替え ~20万円

■ 外まわりのリフォーム

外壁などの外回りの費用の相場も150万円以下に収まる場合が多いです。

外壁についてはオプションを多く選んだとしても、そこまで価格が上がることはないのですが、ガレージや駐車場は意外と追加する機能によって価格が跳ね上がり、300万円を超えるリフォームをする方も多くいます。

このほか、エクステリアに関しても、デザインによってはいくらでも費用はかけることができてしまう部分ではあります。

■ リビング(居間)のリフォーム

リビングや居間のリフォームは、使用する素材やバリアフリーなどの適応によって大きく値段が変わってきます。

多くは150万円程度が相場とされていますが、素材やデザインにこだわってしまうと相場を大きく超えてしまうことも十分に考えられます。

逆に、全てを標準グレードにすることによって、リフォームであっても50万円程度で収まることもあります。

■ 介護を目的としたリフォーム

家族に高齢者がいて、その方の介護のためにリフォームを考えているという場合にはバリアフリーの設置という選択をされる方が多いでしょう。

バリアフリーは工事をする場所によっても値段が異なりますが、トイレや玄関で20万円程度、浴室で30万円程度が相場となっています。

この他、手すりの設置などはかなり低価格帯で済むことが多く、10万円以下からプランを揃えているところもあります。

ちなみに、バリアフリーに関しては介護保険や自治体などから補助金がもらえる制度もありますので利用を検討してみるのもいいでしょう。

まとめ

どの業者に依頼するか迷った際の総括としては、工期を短くしたいのであれば大手ハウスメーカー、高い技術力を求めるのであれば工務店、幅広く情報を集めて決定したい場合はネットのサービスといった選択がベターと言えるでしょう。

しかし、何よりも大事なことは、親身になって家づくりをしてくれるパートナーとなる業者を探すことです。

弊社は、お客様と共に理想の住まいを作り上げていくことを目指しています。
広い間口でお客様にご対応させていただいております。

リフォーム後のアフターケアも万全です。

そして何より、豊富な知識と経験を持ったリフォーム・コンサルタントが、分かりやすく的確に、お客様の住まい作りをスムーズにご案内させていただきます。

ここで紹介した要素をまずは参考にして、既にリフォーム内容が決まっていれば大手と工務店をピックアップ、リフォーム内容を決めたり情報を集める所から始めたい場合はネットサービス、最終的には実際に相談をして見積もりを取った上で、総合的に判断して決めることをおすすめします。

リフォームの減税・補助金・助成金

161243425966885852ce75b

減税

制度ごとに定められた条件を満たせば、(1)所得税の控除、(2)固定資産税の減額措置、(3)贈与税の非課税措置の3つの税の優遇を受けることができます(一緒には申請できないものもあります)。うまく制度を利用して、リフォームの負担を軽くしましょう。

【 制度ごとの条件 】

(1)所得税の控除はリフォーム後の確定申告で申請
(2)固定資産税の減額措置は工事完了後3ヶ月以内での市区町村への申告
(3)リフォーム費用として父母などから贈与を受けた場合に一定額までを非課税とする贈与税の非課税措置は、リフォームを行った翌年の贈与税の申告期間中に税務署への申告が必要です。

補助金

バリアフリー、省エネ、耐震などに関するリフォームは、所得税の控除や固定資産税の軽減などが適用されます。安心、安全に過ごすための住まいを作るためのリフォームが対象となり、内容にもよりますが、補助金の額は5~20万円前後が一般的です。

つまり、部屋を増やしたり、水回りを新しくしたりといった、快適に暮らすためのリフォームは基本的には適用外となります。

しかし自治体によっては例外として「地元の業者に依頼する」といった地域活性化を促す目的で5〜10万円ほどの補助金が受け取れる場合があります。

他にも自治体外から移住する人に向けた、独自の補助金を支給するを自治体もありますので、自分の住んでいる自治体の窓口に問い合わせて確認をしてみてください。

しかし、一つ注意せねばならないのが、補助金は申請したからといって必ず受給できるというわけではありません。たいていの補助金制度は、予算上限に達すると締め切られてしまいます。補助金の利用を考えている場合には、申請はなるべく早く行うようにしましょう。

助成金

助成金とは、原則返済する義務のない、国や地方団体から支給されるお金のことです。

公的な資金から繰り出されるお金のため、補助金と同様に受給には条件を満たす必要がありますが、補助金と違い、要件さえ満たせば原則給付されるのが特徴です。

(参考)リフォーム前後にはご近所に挨拶まわりを

1612427831067025dae9c1

リフォーム中の工事車両の駐停車や作業時の騒音は、近隣住民とのトラブルの原因として多く挙げられます。このようなトラブルは、工事を始める前にあらかじめ近隣に挨拶しておくことが防止につながります。

リフォーム前の挨拶は、近隣住民の都合も配慮し、少なくとも一週間前には済ませておきたいところです。仕事で家を空けがちな平日より、在宅していることの多い土日の午前中の挨拶がオススメです。

その際に、必ず伝えておくべきなのが以下の4点

・リフォームの期間
・リフォームの時間、曜日
・リフォームの内容
・緊急時の連絡先(工事依頼主、リフォーム業者)

特に期間や時間など、いつまで、いつ頃に、といった情報はなるべく詳細を伝えるように念を入れておきましょう。

居住タイプによって違う挨拶の範囲

戸建てかマンションかの居住のタイプによって挨拶の範囲は以下のように変わります。

◎戸建て住宅は斜め向かいの住人にも忘れずに挨拶を

リフォームの規模にもよりますが、戸建て住宅の挨拶の範囲は、向かい3軒、裏3軒、両隣です。

特に斜め裏の家はこちらからはよく見えなくても、向こうからはよく見え、工事の影響も受ける位置ですので、忘れずに挨拶しましょう。

また、自治会のある地域では工事時間が決められている場合がありますので、事前に自治会長に確認するといいでしょう。

◎マンションはエレベーターや階段前の住人にも挨拶を

マンションには規約がありますので、工事部が決まったらマンションの住人に「工事の告知」を行うなど、規約に沿って対応することが基本です。

マンションにおける挨拶の範囲は、上3軒、下3軒、両隣です。資材の搬出入で通るエレベーターや階段に面したお部屋のお宅にも、ひと声掛けておくといいでしょう。

これから長く住む家だからこそ、ご近所付き合いは大切にしたいもの。工事の前に近隣の方にひと声掛けることがリフォーム成功への第一歩と言えるでしょう。

(参考)依頼するなら大手ハウスメーカー?近隣の工務店?

リフォームやリノベーション、建て替えを依頼する先として、大手ハウスメーカー地方の工務店の大きく分けて2種類あります。

このうち、どちらを選ぶか悩まれる方も多いようですが、選ぶ際にはそれぞれの強みや特徴をしっかりと把握することが重要です。

”早く済ませたいなら”大手ハウスメーカー

まず、大手ハウスメーカーは規模が大きいので、社内の緻密なマニュアル化が進んでいます。従業員も細かく業務が分担されていることが通常であり、業務の掛け持ちがない分、決められた仕事を迅速にこなせる環境づくりがなされています。

それに加えて、施工の実績も地方の工務店に比べて豊富なため、依頼主の要望や住宅のタイプに合わせて最も早くできるプランを提案してもらえます。

このように、大手ハウスメーカーの最大の特徴は工期の短さや柔軟性にあるといえます。

対して、工務店では全体を通して最低限のマニュアルはあるものの、効率的な作業という部分に重点を置いていないため、人手の問題もあり、どうしても工期は大手ハウスメーカーに比べて長くかかってしまいます。

一般的に、工務店の場合には3か月から半年程度工期がかかるのに比べ、大手ハウスメーカーの場合には3か月以内に完成させるところが多いです。

この工期の早さというメリットは、今すぐに家の改修をしたい場合やバリアフリーをすぐに求めている場合などには大変ありがたいポイントになります。

”職人さんの腕の確かさが魅力”の工務店

一方、工務店は広く技術力の高さを売りにしているといわれます。もちろん大手ハウスメーカーの技術力が低いわけではありませんが、大手にしても工務店にしても、実際に工事を行う業者を下請けに頼んで委託するという形をとっています。

全国に支店を展開しているような日本を代表するような大手になると、下請け業者をいくつも挟んでおり、実際に工事を担当する業者までは3つ、4つの業者を挟んでいるということは珍しくありません。

実際の工事を行うこのような下請け業者に依頼をする際に、普通はハウスメーカー側が業者を選ぶことはしませんので、工事を請け負う業者によっては技術力に大きなばらつきが出るといえます。

これに対して、工務店では発注する業者が工務店によってほぼ決まっていますので、評判の良い工務店では腕のいい職人さんが請け負っていることが多いのです。

工務店では、家づくりに対して高い誇りを持っているような職人気質なところが多いため、請け負う職人の大工さんも熟練の腕のいいところを抱えている場合がほとんどです。

特に地方の工務店ではそのような傾向が強い印象です。そのため、技術力にばらつきがなく、評判のいい工務店に依頼をすることである程度の技術力は保障されていると考えていいでしょう。このように、技術力に関していえば、地方工務店に軍配が上がります。

コスト面から比較してみると…

施工を依頼する側として、もっとも気になるのが価格の部分ですが、これにかんしては明確にどちらが安いと言いきることはできません。

業者によって価格に開きがあるのも理由のひとつですが、大手ハウスメーカーが大量発注などによって低コスト化を実現させている一方で、大量の顧客確保のために膨大な広告費を投入していることから、結果的には大手ハウスメーカーも工務店もさほど変わらない価格設定になっています。

工務店と言っても、さまざまな差別化がされており、工務店の中にも色んな特徴をもった業者があります。工務店の中にも低価格を前面に打ち出して差別化を図っているところもありますので、その場合には価格面に関しても工務店が勝っているといえるでしょう。

大手ハウスメーカーは広告費以外にも、多額の人件費や業者間の中間マージンが発生するため、ある一定以上はどうしても価格を下げることができないのです。これは大手であるがゆえの弱みともいえる部分です。

このようなビジネスモデルの観点から考えてみると、広告費も人件費もマージンも掛からない工務店は、低価格を実現しようと思えば大手よりも引き下げることが可能だということが分かります。

リフォームのネットサービス

ネット上でリフォーム内容の相談、商品の確認ができるサービスも多く出てきています。

自ら出向く必要があるハウスメーカーや工務店とは違い、自宅にいながらリフォームに関する情報を集めることができるのがメリットです。

また、各エリアの工務店と提携を行っているケースも多いため「ネットで見たけど自分のエリアは対応していない!」ということも少なく、かつ扱っている商品数も多くなっています。

ネットのサービスを使う時に一番気になるのが情報の確からしさ、特に金額に関する面ですが、こちらはサービスによって表記が異なるので注意しましょう。なるべくトータルでかかる金額が分かりやすく、金額の内訳も分かりやすい方が安心のため、そういったサービスを使う方が良いでしょう。